メモリの増設は、手ごろに性能を向上させる手段として効果的な方法だ。最近、メモリが安くなり購入を考えている人も多いと思うので、ちょっとまとめてみた。
メモリの仕様
現在発売されているイーマシーンズに使われているメモリーは240pinのDDR2 SDRAM DIMMのPC4200規格のもの。DDRの後に数値が付いているものがあるが、それはDDRはメモリーチップの規格でDDR(184pin)とDDR2があり両者には互換性がない。PCの後の数値はモジュールの規格で、下記のような関係にある。

PC2100はDDR266
PC2700はDDR333
PC3200はDDR400 
PC3500はDDR433

PC4200はDDR2-533 (いまはこの辺が主流)
PC5300はDDR2-667
PC6400はDDR2-800
以下略

というわけで、どちらかの表記しかない場合でも、メモリの選択は可能。ちなみにPCの後に付く数値はメモリーの帯域幅(PC3200=3.2GB/s)と関係があり、DDRの後についている数値は動作するクロック数(DDR400=400MHz)と関係がある。

それぞれ互換性があり、数値が大きいほど性能が良いが、基本的にはMBの規格(メモリーの帯域幅)と同等以上ではシステム全体の性能は向上しない。しかし逆に数値の低いものを挿すとメモリがネックになり性能が落ちてしまう。よって、数値の大きなものを買って良いが、普通はMBに記載してある規格ものを購入するのがいい。ちなみに、ここ数年でDDR2 SDRAM DIMMというメモリが主流になると思われるが、これは240pinで互換性はない。

CL値は、データの読み書きに使われる時間を表しており、数値が小さいほうが性能は良いといえる。が、体感できるほどのものではないので、あまりこだわる必要はない。ただ、複数のメモリーを使用する場合は同じ値にしていたほうがトラブルにあわずにすむ。

ECCは、メモリーエラーを検出する機能のことだが、これは付いていないものでよい。この機能はMBの対応が必要だが、現在のところイーマシーンズ搭載のPCには付いていないはずだ。

一流メーカー品とバルク品

時間と安心を買う余裕があるならメーカー品を買おう。保証もばっちりだ。

ただ、安価で購入できるメモリはバルク品だ。メーカー品(箱物)に比べてかなり安いので気になるだろう。バルク品とは、OEM向けの製品が直接流通経路に流れた品のことで、メーカー保証が付かず、ほぼ簡易包装のもの。ただ、メモリーの場合はちょっと特殊で、作ったメモリーのほとんどをバルク品として、エアパッキンのみで流通させるメーカーがあり、その品質もばらばらである。ちなみに(白)箱が付いているバルク品は基本的に良品である。また、バルク品でもJEDEC準拠したものなら、ほぼ間違いない。

ただ、バルク品の中には粗悪な品質のゆえに不良だったりMBとの相性が出るものがある。相性問題が起きやすいメモリかどうかはメモリを見るとある程度判断できる。下記のWEBには、その説明が載せられているので一度見ておくほうが良いだろう。また、店頭でバルク品を購入するのであれば、店頭で実際に見せてもらうといい。通販でもブランドを表示しているサイトがあるので、参考程度にできるかもしれない。あと、オークションなどで売っているメモリーを購入することはちょっとメリットよりもリスクが高いと思う。

第48回メモリ価格の反発と選定方法
メモリ基板の良し悪しの評価、判別



はじめから搭載してあったサムソン製のメモリ。良品である。



安いと思ったので、つい買ってしまったバルクメモリ。Teamというブランドで、シングルサイド(メモリ基盤の片側にメモリチップが搭載されている)のメモリだった。基盤を見る限りでは普通に使えそうだ。

相性問題

MBはメモリの情報を読み取って、システムが安定する最適な電圧、周波数、タイミングで稼動させる適応力を持っているので、ある程度の粗悪なメモリでも一枚だったら、たいていは動作可能だ。(まぁ、動作しない不良品もあるのだが)

ただし、2枚組み合わせると不安定になる場合がある。それがメモリとMBの相性の問題というわけだ。設計上、あまりゆとりが無いMBで起こる事が多いが、特にメモリをデュアルチャンネル(2枚一組で動作させ帯域幅を増やす仕様)で動作させるMBの場合は、問題がおきやすい。

とりあえず、その問題を避けるためにできる事は、同じ仕様、同じメーカー、同じロットのメモリーの組み合わせで使用すること。メモリーの素性が同じならメモリ同士の相性が出る事が無い(それだけMBに負荷をかけずにすむ)というわけだ。また、すでに上記URLで扱われているように、購入するメモリーも選択する必要がある。しかし、それだけしても、痛い目にあうことがあるので、とりあえず、購入する場合は販売店保証は付けておいたほうが良い。



K8M-800のメモリースロット部(黄緑)。もともと、ダブルサイド(メモリ基盤の両側にメモリチップが搭載されている)のサムソン製メモリーが挿してある。このメモリと、上記に掲載しているバルクメモリでも稼動する。ちなみに、デュアルチャンネル仕様のMBの場合、ダブルサイドとシングルサイドのメモリの混載は鬼門と言われている。


ちなみに、通販で格安メモリの詳しい仕様が掲載されていることは無いのでツクモクレバリーeショップ のセール時にメモリがある時を狙って、相性保証を同時につけて購入するのが安全で価格的にも妥当かなぁと思う。

バルク品を購入したら

バルク品の中にはコスト削減のため検査工程をして飛ばしている場合があり、まったく使えない不良品が混じっている可能性もある。というわけで、使用前に検査をしておこう

まず、取り付ける前にMemtest86のCDイメージを焼いておく。やり方はメモリ診断ソフトMemtest86解説参考に。

特にメモリは静電気に弱いので、必ず金属に触って放電してから取り扱おう。もちろん取り付ける際はMBの電源を抜いておくこと。

取り付け後は、上記で作成したCDから起動して、ALL Testを大体3周位走らせエラーが出なければ、そのメモリは、まぁ大丈夫。数時間かかる場合もあるので一晩付けっぱなしにしておけば良い。ただし、エラーがひとつでも検出されるようであれば、そのメモリは使用してはいけない。早かれ遅かれ、システムに重大な悪影響を及ぼすからだ。販売店にてMemtest86でエラーが出たメモリであることを伝えて交換してもらおう。(そのための保証だ)